6月15日の参議院決算委員会における古賀千景議員(立憲民主党)の発言に対して、熊本県自衛隊家族会として抗議文を送付致しました。
宛先は古賀議員の国会事務所と立憲民主党本部の2ヶ所です。
会員の中には、すでに本人の撤回と謝罪があり、党としての処分も終了していることから、慎重論もありましたが、自衛隊家族会としての対応を残すべきという声が圧倒的に強く、この度の抗議文の作成となりました。
実際に、発言の動画を再確認しましたが、あまりにも自衛隊という職務に対する無知、無理解と独特の偏見を感じます。ネットに溢れる情報の功罪かも知れませんが、やはり物言わぬ自衛官たちの気持ちを考えると、何も行動しない訳にはいかないという思いを強くしたところです。抗議文の内容は以下のとおりです。(熊本県自衛隊家族会会長:光永邦保)
抗 議 文
私たち熊本県自衛隊家族会は現職自衛官の親を中心に構成される会で、熊本県下約3,800名が活動しております。令和8年6月15日の参議院決算委員会における古賀千景議員の発言に対し、会として強く抗議致します。
すでに議員本人から発言を撤回され、謝罪され、党としての処分がなされたことは承知しておりますが、以下のとおり単なる用語の不適切な使用に留まらない重大な問題があると考え、改めて抗議する次第です。
1 古賀議員の思い込みと偏見で印象操作がなされたのではないか
本来、仕事は「生活の糧」であり、自衛隊においても様々な経済的な事情から入隊する隊員がいることは事実だろうと思います。しかし、そのようなデータを小中学校の教職にあった古賀議員がどのように把握されたのかが、明らかにされていません。広く客観的な事実を調べもせず、思い込みだけであのような発言が国会でなされたとすれば、これは極めて大きな問題です。
2 自衛官の使命感に対する冒涜
「教え子がいっぱい自衛隊にいる。いっぱい苦しんでいる。」という発言の「苦しみ」とは何を指しているのか、大変気になるところです。経済的な理由から、辞めるにやめられず、不本意な気持ちで仕事に取り組むことの「苦しみ」という意味であれは、これは自衛官に対するとんでもない侮辱です。断じて許されない表現です。入隊動機は隊員によって様々あると思いますが、入隊して訓練を重ね、災害派遣のような実際の任務を通じて、全ての隊員が強い使命感のもとに勤務しています。
平成7年、地下鉄サリン事件ではテレビの惨状を確認した化学防護隊は「これは自分たちに任務が与えられる」と確信し、派遣要請を受ける前から準備に取り掛かっています。平成23年、東日本大震災では未曾有の原発事故が発生しましたが、空中からの危険な放水作業の任務にパイロット全員が手を挙げたと言います。そして今現在も、毎年千件を超える不発弾処理、年間600回ちかいスクランブル発進等、切れ目のない危険な任務に強い使命感を持って取り組んでいます。その根底にあるのは「自衛隊が日本の最後の砦」という自負心です。
古賀議員の発言からは自衛官に対して同情の気持ちは伝わるものの、感謝や尊敬の気持ちは全く伝わってきません。「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりません」と語気を強めて、何を伝えたかったのか。その真意を伺いたいと思います。
以上のことから私たちは古賀議員及び立憲民主党に対して以下のことを求めます。
一、古賀議員による以下の正式な説明と謝罪
・入隊者の動機と経済状況について、どのような手段でその事実関係を把握したのか
・「たくさんの自衛官の苦しみ」とは具体的にどのような意味で述べたのか
・自衛隊という組織をどのように受け止めているのか
一、立憲民主党は今回の発言に対する見解を明らかにするとともに再発防止を講じること。また我が国の防衛、大規模災害における公助の仕組み等国の根幹をなす施策について、党内教育の徹底を図ること。
現職自衛官は、どんな暴言にも意志表示をすることができません。黙々と任務に邁進する自衛官の気持ちを代弁し支えていくことが私たち自衛隊家族会の最大の責務と考えています。国民の生命を守るために、身の危険を顧みず任務につく自衛隊の名誉を守るために、今回の発言に断固として抗議を致します。
(以上)


